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CKの流れから原一生、日野竜一とつなぎ、最後は“エース”堀健人が、「トラップした瞬間にゴールへの軌道が見えた」と左足でボールをネットに突き刺した。「最初の10分で勝負を決めるつもりで試合に入った」（堀）というHOYO大分が決めたこの１点目は、ゴールショーの幕開けとなった。

　ゲームキャプテンの生口明宏は「先制すると負ける気がしない。今日は最初の10分で勢いをつけるプランだったが上手くいった。セットプレーからも得点でき、これまで積み上げてきたことがスムーズに出せたという感じ」と語る。

　６分にはCKから福満隆貴が頭で合わせ２点目を奪い、34分には中嶋雄大がPKを冷静に決め加点。41分には、またもCKから田中淳也の折り返しを福満が頭で押し込み、大量４得点で前半を終えた。

後半は、暑さ、気の緩みから１点返されるも、余裕を持ったパス交換から、人数を掛け連係を使い、サイドから攻撃を次々と形にしていった。71分には前線で潤滑油となっていた島屋八徳が得点し、89には交代直後の佐藤亨が芸術的なループシュートでネットを揺らし、試合を締め括った。

　勝因は守備にもある。チーム全体でブロックを築き、相手のボールに対しては複数の選手がユニットで追い込んでボールを奪う。「コミュニケーションが取れるようになり、意思統一ができ、連係の声が出てきた。今はサッカーをしていて楽しい」と福満。高い位置でボールを奪って素早い攻守の切り替えから相手のスペースを突く。今節、福満が得意とするシーンが何度か見られたのも、HOYO大分の守備が攻撃へと連動したからだ。

　前節に続き、大量得点で２連勝。これを機に「連勝街道まっしぐら」と宣言するのは少々大げさかもしれないが、横河武蔵野FCとHondaFCというタイプの違う相手に勝利したことで、チームが自信を取り戻しつつあるのは明らかだ。そして多くの選手が「チーム内に一体感がある。同じ相手には負けられないし、前半戦の借りを返す」と口を揃える。リベンジの後半戦が、ようやく始まった。

●結城治男監督

セットプレーからの得点は想定通り。しっかりボールを蹴れていたので、あとはタイミングを合わせれば得点になると思っていた。前節に続き大量得点したが、判断が遅かったり、ボールがないところでサボる場面もあった。失点もCKからフリーで決められた。まだまだ修正ポイントがあるので、次の試合までに改善したい。

●堀健人選手

最初の10分で勝負を決めるつもりで試合に入った。先制点が大事だったが、イメージ通りになった。先制点はトラップした瞬間にゴールへの軌道が見えた。上位チームに勝ったのは大きいし、個人的にも調子がいい。全員が自信をもってプレーできているし、周りが見える余裕がでてきた。２つ先、３つ先のパスまでイメージできている。次の試合も勝って勢いをつけたい。

●福満隆貴選手

ここ数試合で得点がなかったので素直に嬉しい。セットプレーでは中に入れと言われていたので、２点とも狙い通りのポジションを取れていたし、押し込むだけだった。コミュニケーションが取れるようになり、意思統一ができ、連係の声が出てきた。今はサッカーをしていて楽しい。早く次の試合がしたい。

●生口明宏選手

試合の入り方が良かった。先制すると負ける気がしない。今日は最初の10分で勢いをつけるプランだったが上手くいった。セットプレーから得点できているし、監督のやりたいサッカーが体に染み付いていると思う。ディフェンスラインも安定してきたし、これから強いHOYOを見せられると思う。

●長谷川豊喜選手

前節から狙い通りのサッカーができている。パスが回るようになったし、セットプレーから得点もできている。チームの雰囲気は練習からいいし、個人的には高い位置から仕掛けることができている。これから暑くなるがコンディションを整えて、しっかり自分たちのサッカーを、つなぐサッカーをしたい。